スポーツトレーナー

パーソナルトレーナーとは?持っておきたい資格や年収まで徹底解説

2024.11.01

パーソナルトレーナーについて「どのような仕事をしているのかよく分からない」と思う人もいるでしょう。

パーソナルトレーナーとは、顧客にマンツーマンで寄り添い、運動や食事の指導をする仕事です。「ダイエットをしたい」「健康的な体を目指したい」などの顧客のニーズに合わせて指導していきます。

当記事では、パーソナルトレーナーになるための方法や、6つの仕事内容を解説しています。併せてスポーツトレーナーにおすすめの資格を紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

パーソナルトレーナーとは?

パーソナルトレーナーとは、顧客に対しマンツーマンで食事や運動の指導を行う仕事です。指導を通して、顧客の「健康的な体づくりがしたい」「3キロ痩せたい」などの目標達成に向けて支援していきます。

トレーニングは、目的や個人の体質に合わせた指導を受けながら行うことで、より高い効果を発揮します。パーソナルトレーナーが指導する対象は、ダイエット目的の一般の人からスポーツ選手、ケガや病気の回復が目的の方までと幅広いです。

パーソナルトレーナーとして大きな収入を得るためには、十分な知識やスキルが求められます。顧客のニーズに的確に答えるために、常に情報をアップデートさせながら学び続けることが大切です。

自らのトレーナーとしての指導によって顧客の悩みが解決し、感謝される瞬間は大きなやりがいを感じられるでしょう。

パーソナルトレーナーの6つの仕事内容

パーソナルトレーナーの6つの仕事内容を解説します。仕事内容は以下のとおりです。

  • 顧客とのカウンセリング
  • 目的に合わせたトレーニング指導
  • 栄養指導
  • 清掃や器具の施設管理
  • チラシ配りなどの集客活動
  • スタッフへの教育指導

顧客とのカウンセリング

まずは、顧客と目標を共有するためにカウンセリングを行い、「半年以内に5キロ減量する」「マラソンを完走する」など、細かい目標を設定します。併せて、顧客の目指す体型や健康状態も情報収集していきます。

ここでカウンセリングを疎かにすると、目標がすれ違い、いずれ顧客の求めるニーズとかけ離れてしまうでしょう。

カウンセリングは、会話の中から顧客のニーズを引き出すコミュニケーション能力が重要です。カウンセリングの中で得た顧客の情報をもとにトレーニング計画を立案します。

カウンセリングでは、ただ顧客の目標をヒアリングすればよいわけではありません。顧客の言葉の裏に隠れた本当の想いや、潜在的な不安などを汲み取りながら進めることが大切です。

目的に合わせたトレーニング指導

カウンセリングで綿密に目標を設定した後は、マンツーマンでトレーニング指導をしていきます。例えば、器具の使用方法や正しいトレーニングフォーム、食事などの指導を行っていきます。

体力や体調面は個人によって違うため、その日の様子に合わせて回数や強度を調整することが大切です。顧客の中には、なかなか結果が出ずに焦る方やモチベーションが下がる方もいるため、前向きになれる声掛けも忘れてはいけません。

顧客が前向きな気持ちでトレーニングできるようにコミュニケーションを取りながら進めることで、信頼関係が生まれ、良い関係を保ち続けられるでしょう。

栄養指導

どんなに良い運動をしても、間違った食事を続けると結果にはつながりにくいでしょう。トレーナーは、顧客の目的に合わせた食事指導をしていかなければなりません。

例えば、ダイエットが目的であれば糖質を控えた食事メニューを提案します。必ずしも食事制限の厳しいメニューを提案するわけではなく、バランスの良い健康的な食事メニューを指導することもあります。

食事を提案する場合、日々の食事とはまったく異なるものに変えると大きなストレスになる可能性があるため、無理のない範囲で少しずつ改善していくことが大切です。食事メニューを毎回撮影して報告してもらい、食事内容に対して評価や改善点をフィードバックすることもあります。

顧客が来店しない日のサポートも含め、日々のトレーニングの効果を最大化する食事指導は重要な仕事の一つです。

清掃や器具の施設管理

顧客が日々施設を気持ちよく利用できる環境を整えるのも、トレーナーの大事な役割です。施設内の掃除はもちろん、器具を安全に使用するための点検も行います。

器具が壊れると顧客をケガさせる可能性もあるため、メンテナンスはトレーナーにとって重要な仕事です。

施設管理の仕事の中には、顧客情報の整理や電話対応などの事務的な作業も含まれます。

顧客が日々気持ちよく施設に通えるように、細かな雑務でもしっかりとこなすことが大きな満足度につながるでしょう。

チラシ配りなどの集客活動

集客を目的にSNSやチラシ配りを行い、ジムの新規顧客を集めるのもトレーナーの大事な役割です。

新規顧客が獲得できないと、ジムの競争が激化している中では存続していくことが難しいでしょう。例えば、SNSで日々のトレーニングの情報を発信したり、自宅でも行えるトレーニングなど顧客にとって有益な情報を提供したりすることで、顧客獲得につながります。

ジムによっては、人の多いところでのチラシ配りを行うこともあります。このように、ジムへの新規顧客を獲得するための集客活動は、トレーナーの大事な仕事です。

スタッフへの教育指導

ジムで経験を積んでいくと、新人への教育指導やスタッフへ細かい実技の習得を指導することもあります。

新しい情報が次々と更新されていくトレーニング業界で、顧客のニーズに的確に答えていくには、トレーナーの知識とスキルが重要です。

トレーナーは未経験からでも始められるため、知識が備わっていないスタッフが入職してくることも珍しくありません。

そのような知識が不十分なトレーナーに向けて、運動生理学や実技指導などの仕事を任されることもあるのです。

パーソナルトレーナーになるには?

パーソナルトレーナーになるためには、以下の方法があります。

  • 大学や専門学校へ通う
  • スクールなどで資格取得を目指す
  • ジムに就職して必要なスキルを身に付ける

大学や専門学校へ通う

これから進路を決める学生などは、体育大学やトレーナーの専門学校に通うのがおすすめです。トレーナーとして重要な解剖生理学や栄養学など、基礎的な知識を学べます。

未経験からでもキャリアをスタートできるトレーナーですが、学校に通うことで実習の現場で経験を積めるため、今後のキャリアの幅を広げることが可能です。

働きながら独学で学ぶ方もいますが、その場合は勉強に充てられる時間が限られてしまいます。学校に通うことで、知識の習得だけに集中でき、より早く現場で役立つ技術を習得できます。

スクールなどで資格取得を目指す

スポーツトレーナーになるには、特別な資格や学歴は必要ありません。しかし、あえて資格を取得できるスクールに通い、就職する方法があります。

資格を持っていると、就職が有利になり収入面のアップも見込めるでしょう。資格によっては、取得条件として大学や専門学校卒業が必須の資格もあります。

ただし、資格取得だけにとらわれるのではなく、現場レベルでの実務経験も必要であることを念頭に置いておきましょう。

ジムに就職して必要なスキルを身に付ける

パーソナルトレーナーは未経験でも始められるため、実際にジムで働きながら実践的なスキルを身に付けることも一つの手です。

求人情報サービスの「求人ボックス」を見ると分かるとおり、未経験でも就職できるパーソナルトレーナーの求人は数多く存在します。

ジムによっては、入社後に研修期間をしっかり設けている職場もあるため、未経験でも就職、転職しやすいです。

ジムで働きながら学ぶことで、スポーツ業界の知識や最新のトレンドを、実際の仕事を通じて学べるでしょう。

パーソナルトレーナーを目指す人におすすめの資格8選

ここでは、パーソナルトレーナーにおすすめの資格を8つ紹介します。資格は以下のとおりです。

  • NSCA-CPT
  • NSCA-CSCS
  • NESTA PFT
  • JATI-ATI
  • JHCA-FC
  • JSPO-AT
  • 健康運動指導士
  • 健康運動実践指導者

パーソナルトレーナーは未経験でも目指すことはできますが、顧客に満足のいくサービスを提供するには、最低限の知識を身に付けておかなければなりません。

NSCA-CPT

NSCA-CPTは、一般の方のダイエットやスポーツ選手の競技力向上などの幅広いニーズに合わせて、トレーニング指導ができる資格です。

長い歴史のあるNSCAの資格は認知度が高い資格なので、知識・スキルの証明やキャリアの幅を広げるために有効な資格です。

正式名称National Strength & Conditioning Association(全米エクササイズ&コンディショニング協会) Certified Personal Trainer(認定パーソナルトレーナー)
団体名NSCAジャパン
受験料(税込)46,090円

NSCA-CSCS

NSCA-CSCSは、プロのアスリート選手への指導に特化したスキルを取得できる資格です。

チームのパフォーマンス向上を目的としたトレーニングのプログラム立案や食事管理など、専門的なスキルを学べます。

将来的に日本だけではなく、海外のプロのアスリートを支えるトレーナーとして活躍したい人におすすめの資格です。

正式名称National Strength & Conditioning Association(全米エクササイズ&コンディショニング協会) Certified Strength and Conditioning Specialist(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
団体名NSCAジャパン
受験料(税込)50,270円 1セクション:34,100円 初回受験の方は、必ず両セクションを受験する必要あり

NESTA PFT

NESTA PFTは、体の動きに関する基礎的な学習やビジネススキル、マーケティングまで学べる資格です。

国際的にも有名なNESTA PFTは、取得することでスキルが身に付くだけでなく、国内での就活に役立ちます。いずれトレーナーとしてジムを開業したい方におすすめの資格です。

正式名称National Exercise & Sports Trainers Association(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会) Personal Fitness Trainer(パーソナルフィットネストレーナー)
団体名NESTA JAPAN
受験料(税込)79,750円 教材費・事前講習受講料・認定試験受験料・受験登録 合格後資格登録料含む

JATI-ATI

JATI-ATIは、日本で発行された資格であり、日本人の身体特性に合わせたトレーニングを学べる資格です。

ATIは基礎的な内容で、上位資格にAATI、SATIがあります。自分のレベルに合わせて段階的に受講していくことで、一般の方向けへの指導からアスリート選手向けのトレーニングに役立つ知識まで、幅広く学べます。

正式名称特定非営利活動法人 日本トレーニング指導者協会(Japan Association of Training Instructors) 認定トレーニング指導者資格(Accredited Training Instructor)
団体名JATI-ATI 日本トレーニング指導者協会
受講料(税込)一般科目 60,500円 専門科目 66,000円 ※別途に認定試験料や会費あり

JHCA-FC

JHCA-FCは、トレーニング指導の基礎や実践的な専門スキルを習得できる資格です。顧客の状態に合わせて、ストレッチやトレーニング、バランスなどの専門的なコンディショニングを学べます。

資格を取得することで、JHCAが連携している国内の大手ジムを就職先として紹介してもらえるケースもあります。

正式名称特定非営利活動法人 日本ホリスティックコンディショニング協会(Japan Holistic Conditioning Association) フィジカルコンディショナー
団体名日本ホリスティックコンディショニング協会
受験料(税込)16,000円

JSPO-AT

JSPO-ATは、スポーツ医学の分野に特化しており、主にアスリートのケガの予防や回復をサポートするトレーナーを育成する資格です。

専門的な医学知識の習得を目指す資格のため、最低でも750時間以上の教育カリキュラムを受ける必要があります。

正式名称公益財団法人 日本スポーツ協会(Japan Sport Association) 公認アスレティックトレーナー(Athletic Trainer)
団体名JSPO 日本スポーツ協会
受講料(税込)共通科目22,000円 リファレンスブック代 電子版2,640円/紙版3,300円
専門科目55,000円 テキスト代 電子版8,910円/紙版11,000円

健康運動指導士

健康運動指導士は、生活習慣病の予防や高齢者の介護予防のための幅広い健康増進ニーズに応えられる資格です。

顧客の運動指導だけでなく、運動生理学や栄養学の知識を生かして健康を促進します。医療機関や介護施設などで活躍したい方におすすめの資格です。

正式名称健康運動指導士
団体名公益財団法人 健康・体力づくり事業財団
受験料(税込)受講料:コースによって異なる 受験料:13,619円

健康運動実践指導者

健康運動実践指導者は、医学や運動生理学の知識を生かして、医療機関や介護施設で実践的な運動指導ができる資格です。

健康運動指導士は、運動メニューや管理、指導まですべて実施しますが、健康運動実践指導者は指導がメインの役割で、すでに計画された運動プログラムに沿って指導を行います。

正式名称健康運動実践指導者
団体名公益財団法人 健康・体力づくり事業財団
受験料(税込)受講料:137,238円 受験料:13,619円

パーソナルトレーナーの気になる年収を公開!

求人情報サイトの「インディード」によると、パーソナルトレーナーの平均年収は390万円で、月収に換算すると27万円です。

国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、一般企業で働いている方の年収は約433万円であることから、パーソナルトレーナーの平均年収は低い傾向にあるといえます。

しかし、パーソナルトレーナーの年収は、経験年数や実績などによって変動するため、あくまでも目安の数字として捉えましょう。

以下の記事では、パーソナルトレーナーの働き方別の年収について解説しているので、参考にしてください。

パーソナルトレーナーの平均年収はどのくらい?給料を上げる方法を紹介

Dr.stretchでストレッチ専門の「ストレッチトレーナー」を目指してみませんか?

パーソナルトレーナーは、「これまでのスポーツの経験を活かしたい」「未経験からでもスポーツに関わる仕事がしたい」という方におすすめの仕事です。

Dr.stretchでは、独自の「コアバランスストレッチ」と呼ばれる最先端技術を取り入れています。効率的に深層の筋肉までアプローチすることで、顧客の悩みの解決を目指します。

研修制度もしっかりしているため、未経験からでもプロを目指せます。あなたもDr.stretchでストレッチトレーナーを目指しませんか?