ヨガインストラクターとは、ヨガ教室やスポーツジムなどで、ヨガの正しいポーズや呼吸法などを指導する人のことです。
この記事では、ヨガインストラクターに興味がある方に向けて、具体的な仕事内容や資格を紹介します。
また、ヨガインストラクターに向いている人の特徴や、年収についてもまとめていますので、就職や転職あるいは独立をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ヨガはもともと、心身のバランスを整えるために、古代インドで行われていた瞑想の一種です。ヨガインストラクターの仕事は、ヨガの正しいポーズや呼吸法を指導することですが、実はそれだけではありません。
ここではまず、ヨガインストラクターの仕事内容について詳しく見ていきましょう。
生徒がより効果的にヨガを行うために、手本を示すことがヨガインストラクターの主な仕事です。
マットさえあれば一人ではじめられるヨガですが、実際にやってみると「どこに力を入れるの?」「どこを意識して伸ばすの?」など、効果がでるように行うのは難しいです。
また、ヨガはポーズに加えて、呼吸法も正しく行う必要があります。ヨガインストラクターは正しいポーズになるように生徒の身体を支え、正しい呼吸法をアドバイスします。
生徒のレベルも初心者から上級者までさまざまですが、それぞれを見極めてプログラムを組み立てる知識も必要になります。
なお、体力がない方やヨガ未経験の方でも安心して参加できるよう、レッスン中の体調変化に気を配り、コミュニケーションを取ることも大切な仕事です。
ヨガインストラクターは、次のような場所で活躍できる仕事です。
それぞれについて解説します。
ヨガスタジオやフィットネスクラブでの業務内容は、レッスンの他にメニューの組み立てやフロント業務、さらに教室運営を任される場合があります。
例えば、問い合わせ対応や体験レッスンの案内、生徒の受付や出迎え、店舗で販売しているウェアやサプリメントの管理などです。
他にも、スタジオやシャワールームの清掃を行い、レッスンの準備をしなければなりません。店舗によっては生徒を集めるためのイベントを企画したり、キャンペーンをSNSで告知をしたり営業活動も行います。
ヨガインストラクターの資格を生かし、福祉施設を利用している方の健康支援や介護予防のためのヨガの指導を行っている方もいます。
ヨガの呼吸法や瞑想は心を安定させるといわれており、ヨガポーズによる姿勢矯正は、年齢を重ねることで失われていく筋力などを、維持する効果があるといわれています。
車いすの人でも参加できるような呼吸法や、健康状態に合わせて安全にできるヨガポーズを教える場合もあります。
自宅の一室でヨガ教室を開く方もいます。小さな子どもと一緒に参加できるヨガ教室もあり、産後のボディメンテナンスや、母子交流のサロンとして利用する人もいます。
ただし、集客が必要となるため教室のホームページを作成したり、SNSを利用したりと、こまめに情報発信をする必要があります。
ヨガインストラクターになるための方法として、次の3つがあります。
ヨガスタジオやフィットネスクラブによっては、未経験でもヨガインストラクターとして働けるように、研修制度が整っているところがあります。
はじめはアシスタントとして働きながら、レッスンの構成やヨガの技術を学ぶことが可能です。実務経験を積めるため、座学では学べない接客や教室運営のノウハウを身につけられます。
また、中には資格取得をサポートしているところもあります。
ヨガの指導に必要なスキルを身につけるために、ヨガインストラクター養成講座のあるスクールに通う方もいます。
スクールによってカリキュラムはさまざまですが、ヨガの歴史から呼吸の仕方、アーサナと呼ばれる座法などを学ぶのが一般的です。
例えば、NPO法人日本YOGA連盟では、「ティーチャーインストラクター」という資格審査に通った人だけに認定される資格があります。
また、協会が主催する養成講座を修了後、全米ヨガアライアンス認定のRYT200が取得できるスクールもあります。国際的に認められたヨガ団体の資格であるため、取得することで世界で通用する知識が身につきます。
ヨガインストラクターの資格は、参考書や動画教材を使って、独学で取得することもできます。
例えば、通信教育でヨガインストラクター養成講座を開講している「資格のキャリカレ」では、ヨガの呼吸や瞑想方法、ポーズを体系的に学びながら資格を取得できます。
ただし、独学は自分のペースで学べるというメリットがあるものの、ポーズやヨガの哲学などの知識も備える必要があるため、スクールや通信教育の利用がおすすめです。
結論からお伝えすると、ヨガインストラクターは資格がなくてもできる仕事です。
しかし、資格を取得しているほうが、クライアントからの信頼性はあがります。また、ヨガスタジオでインストラクターとして働く場合も、資格を持っているほうが有利です。
ここでは、就職に有利な以下の3つの資格を紹介します。
一般社団法人全日本ヨガ検定協会が運営する「プロフェッショナルヨガ検定」は、世界中に広がるヨガの品質を保つための認証・検定を行っています。
現在、日本で実施されているプロフェッショナルヨガ検定は、Level2・Yoga Protocol Instructor (YPI)だけですが、審査基準は厳しいです。
試験内容は200点満点で筆記(60点)と実技(140点)の2部構成となっており、合格ラインはそれぞれ70%以上の点数をとることが条件です。実技試験が満点でも、筆記試験で42点以下では不合格となります。
アイアンガーヨガは、インドのB.K.Sアイアンガーが確立したヨガの一種です。
アイアンガーヨガを教えたり、ヨガ教室を開いたりするためには、アイアンガーヨガ認定指導員に認定される必要があります。
日本で認定されるためにはまず、日本アイアンガーヨガ協会認定の教室でアイアンガーヨガを学び、その後メンターから検定試験の許可がでればレベル1、レベル2と順に受験資格が与えられます。
そして、レベル2の認定試験合格後、RYMYI(インド本部)より認定証をもらうことで、インストラクターとして指導できます。
シヴァーナンダ・ヨーガ講師育成講座は、カナダを本部として世界30都市に活動拠点を持つ流派の一つです。
ヨガの哲学を5つの要素で分かりやすくまとめ、心身を健やかに保つための考え方として世界に広がりました。
独自のヨガインストラクター認定制度がありますが、残念ながら日本国内で取得することはできません。
講師養成プログラムは、シヴァーナンダ・ヨーガのタイ、インド、ベトナムにあるアシュラム(修行をするところ)で開催され、希望者には日本語サポートをつけて受講ができます。
ここからは、ヨガインストラクターに向いている人に共通した特徴について紹介します。
ヨガの教えにもありますが、運動や食事、ポジティブな思考などを全てをつなげて考えられる人であれば、より高い効果を得られます。
ヨガインストラクターは毎日食事をするように、ヨガも毎日行います。レッスンのある日はもちろん、スキルを磨くために休日もヨガを行う方がほとんどです。
ヨガが好きで、「毎日でもヨガをしてレベルアップしたい」と考える人ならば、ヨガインストラクターに向いているといえます。
ヨガインストラクターは、生徒とのコミュニケーションが必要な仕事です。
他人とのコミュニケーションが得意であったり、教えることが好きだったりする人は、ヨガインストラクターに向いています。
インストラクターになった後も、積極的に生徒と会話ができるため、長続きする可能性が高いです。
ヨガスタジオには、ダイエット目的や美しいスタイルを求めて通う方が多いため、理想的なスタイルを維持しているインストラクターほど、生徒から信頼を受けやすいです。
インストラクターには、常に体型管理に気を遣い、野菜中心の食事を心がけている方も多くいます。
インストラクターの体型が、生徒のやる気につながることもあるため、体型維持が得意な人はヨガインストラクターに向いているといえます。
ここでは、ヨガインストラクターの年収について、正社員として働く場合とフリーランスとして活動する場合とで、それぞれ紹介します。
求人情報専門の検索エンジン「Indeed(インディード)」によると、ヨガスタジオまたはフィットネスクラブで正社員として働いた場合の平均月給は約296,000円です。
一般的に、経験や保有資格によって指導できるレッスンの種類が多くなれば、昇給も期待できます。
フリーランスで活動する場合は、ヨガスタジオなどでアルバイトもしくはパートとして働くパターンや、個人教室あるいは出張レッスンを行うパターンがあります。
アルバイトやパートとして働く場合は、エリアによっても異なりますが、平均的な時給は1,470円前後です。
ヨガはゆっくりと身体を動かすことでしなやかな筋肉を保つ効果があります。もし美容や健康に興味があるのであれば、同じような効果が期待できる「マシンピラティス」もおすすめです。
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