アスレティックトレーナーを目指すか迷っている人の中には、収入面が気になっている人も多いのではないでしょうか。
アスレティックトレーナーの仕事は、コロナ禍による健康意識の向上やスポーツ人口の増加により、需要が高まっています。
そこで本記事では、アスレティックトレーナーの年収、仕事内容、給料を上げるコツをご紹介します。アスレティックトレーナーに興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
目次
アスレティックトレーナーとは、スポーツトレーナーの種類の一つで、スポーツ選手が十分なコンディションを整えられるようにサポートする仕事です。
主な業務は、トレーニング指導をはじめ、ケガの応急処置・予防、メンタルケアなどを中心に行います。特に、試合や大会に選手が最高の状態で臨めるよう、身体と精神の両方からきめ細かなサポートをします。
さらに、アスレティックトレーナーはプロスポーツ選手のみならず、一般の方に向けて、健康づくりやフィットネスのサポートも可能です。フィットネスクラブやトレーニングジムで、運動初心者から経験者まで、一人一人の目的や体力に合わせた適切な指導を行います。
このようにアスレティックトレーナーは、スポーツ選手が万全の状態でパフォーマンスができるよう、重要な役割を担っているのです。
なお、アスレティックトレーナーとスポーツトレーナーの違いを詳しく知りたい方は、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
スポーツトレーナーとアスレティックトレーナーの違いは?仕事内容や資格を紹介
ここからは、アスレティックトレーナーの平均年収、職場別の年収を解説していきます。
アスレティックトレーナーの平均年収は、約300〜500万円と言われています。転職サイトDodaが実施した調査によると、年代別の平均年収は以下の結果となりました。
20代:360万円
30代:451万円
40代:519万円
50代以上:607万円
この結果から、全体の傾向とアスレティックトレーナーの平均年収と比較しても、両者に大きな差はないことが分かります。ただし、アスレティックトレーナーの場合は、勤務先や働き方によって収入が大きく変動します。例えば、プロスポーツチームに所属したり、フィットネスクラブで活動したり、キャリアパスによって収入が異なるのです。
アスレティックトレーナーとして成功すれば、一般的な平均年収がもらえるようになるでしょう。
次に、就職先別の年収をご紹介しています。アスレティックトレーナーの主な就職先は、以下のとおりです。
・スポーツジムやフィットネスクラブ
・プロスポーツチームへの所属
・プロスポーツ選手との直接契約
・フリーランスとしての契約
それでは一つずつ、詳しく見ていきましょう。
スポーツジムやフィットネスクラブで働く場合、平均年収は約400万円です。基本的に勤務時間や場所は同じなので、働き方が安定しています。
また、福利厚生や体系的な研修プログラムが充実しているところもあり、働きながら勉強することも可能です。実際、働きながら専門知識や技術を習得できる環境が整っていることから、多くのトレーナーが最初のキャリアとしてスポーツジムやフィットネスクラブを選んでいます。
さらに、フリーランスなどの形態と比較すると、安定した給料が支払われるため、収入を確保しながら段階的にキャリアを発展させていけるでしょう。
アスレティックトレーナーとしてプロスポーツチームに所属する場合、平均年収は約300万円から、場合によってはそれ以上もらえるケースもあります。
ただし、チームの成績によって年収の変動が大きく、収入面では不安定になりやすいです。特にチームの成績が上がらない時期、あるいはチームへ加入したばかりの時期は、安定した収入を得ることが難しい場合もあります。
このように、所属するチームによって自身の収入面も大きく変動するため、チーム選びが重要な要素となるでしょう。
プロスポーツ選手と直接契約した場合、平均年収は約300〜1,000万円程度です。プロのスポーツチームと同様、選手の成績によって平均年収は変動します。
もしも選手の成績が上がらなければ、年収が低くなるだけでなく、契約自体も危うく更新されないケースもあります。
そのため、プロの選手と直接契約した場合、一般的な平均年収よりも跳ね上がりやすい一方で、リスクがあることも考慮しましょう。
アスレティックトレーナーとしてフリーランスで活動する場合、平均年収は約300〜1,000万円とかなり差があります。
フリーランスとして働く場合、トップアスリートから一般の方まで、幅広い層に対して仕事をするケースがあります。最近は健康意識が高まっていることから、一般の方でもスポーツを始める方が多く、スポーツジムやフィットネスジムの利用者も増加傾向にあります。
フリーランスならば、平日は会社員として働き、週末はフリーランスとして活動するなど、柔軟な働き方も可能です。また、自分で料金設定ができるため、集客できれば収入を増やせるでしょう。
アスレティックトレーナーの平均年収が分かったところで、実際の仕事内容を詳しく見ていきましょう。主な仕事内容は、以下の6つです。
それでは、一つずつ解説していきます。
専属トレーナーとして、選手のケガの予防や応急処置をします。試合や練習前に効果的なストレッチを行ったり、選手の体調面を考慮したりしながら、状況に応じて練習メニューを調整し、ケガのリスクを軽減させるのです。
また、万が一試合や練習でケガをした場合、テーピングによる処置や止血など、専門的な知識や技術で適切に対処しなければなりません。
このように、選手が安心してプレーに集中できる環境づくりにおいて、アスレティックトレーナーは重要な役割を担っています。
アスレティックトレーナーは、選手のパフォーマンスを最大限に引き出すために、日々のコンディション管理を徹底して行っています。例えば、選手の睡眠状態の把握、食事の管理、メンタル面のケアを行います。
アスレティックトレーナーとは、選手が最高のパフォーマンスを発揮できるよう、専門的な知識に基づきながら体調を常に管理する仕事なのです。
アスレティックトレーナーの重要な仕事の一として、選手が試合や練習でケガをした場合、ケガからできるだけ早く回復できるようにリハビリをします。選手の回復段階に合わせて、プログラムを適宜立案しながら、細かな指導やリハビリを施します。
特に、ケガをしたときに重要なことは、選手が完全に復帰した後のケアです。アスレティックトレーナーはケガの再発を防ぐため、継続的に選手の状態を観察しながら、ケガ予防に効果的なトレーニング指導を行います。つまり、アスレティックトレーナーは、選手が安心して競技に戻れるよう、リハビリから復帰後まで一貫したサポートを提供することが大切です。
日々のトレーニング指導をすることも、アスレティックトレーナーの仕事です。現時点での選手の身体レベルを把握した上で、選手ごとに最適なトレーニングを指導します。
指導する場所はプロの世界のみならず、フィットネスジムやスポーツジムなどの施設でも、一般の方向けに健康増進や体力向上を目的とした指導を行います。
このようにアスレティックトレーナーとは、プロアスリート選手から一般の方まで、幅広い方を対象にトレーニング指導を提供する仕事です。
普段のトレーニングにおいて、選手の安全性を考慮しながら、心身機能をチェックします。選手の全身の筋肉量や各関節の可動域など、総合的に検査していきます。
そうして、これらの評価の結果をもとに、選手の身体状況を分析し、問題点が見つかればトレーニングメニューを調整していくのです。
また、休養の取り方や生活習慣の改善など、日常生活に関する具体的なアドバイスを提供するなど、細やかな管理能力が求められます。
競争の激しいスポーツの世界では、メンタル面の不調をきたす選手も多く、精神面のケアが重要となります。
特に大きな試合や大会の前は、選手の精神的な負担が増大しやすい時期です。試合の結果は選手の精神状態に大きく左右されるため、トレーナーは日常的な対話から選手の心理状態を把握し、必要なサポートを提供します。
また、ケガによってリハビリ期間中の選手は「もうもとには戻れないかもしれない」と、精神的に大きなダメージを受けることも少なくありません。
そのため、選手と密にコミュニケーションを取りながら、トレーナーとして親身に寄り添っていくことが大切です。
近年、社会全体の健康意識の高まりによってスポーツ人口が増えているため、アスレティックトレーナーの需要はますます高まるでしょう。
スポーツ庁の調査によると、20歳以上の国民の約5割が週に1回以上運動しており、その理由として約8割の人が「健康のため」と回答しています。この結果から、健康について意識している人が多いことが分かります。
このような社会的なニーズの拡大により、アスレティックトレーナーの活躍の場も多様化しています。従来のスポーツチームやフィットネスジムでの指導に加えて、医療機関やリハビリ施設などでも需要が高まっている傾向にあるのです。
ここでは、アスレティックトレーナーとして給料を上げるコツをご紹介します。
アスレティックトレーナーとしての収入をアップさせるためには、専門的な資格の取得が重要です。資格は実力の証明となり、さまざまな場所で活用できるでしょう。
第一回 日本のトレーナー実態調査によると、アスレティックトレーナーの約8割が「日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)」を取得しています。
そのほかの資格としては「はり師」「きゅう師」の医療関連資格を取得している方が約3割ずつと、比較的に多いことが分かります。
資格を取得することにより、トレーナーとしてキャリアの幅を広げるのみならず、収入も大きくアップできるでしょう。
プロのスポーツ選手と直接契約すると、収入を大きく増やすチャンスが広がります。選手が好成績を残した場合、大会の賞金獲得やスポンサーとの契約増加により、アスレティックトレーナーの給料にも大きく反映されるためです。
しかし、選手が成績不良の場合はトレーナーの収入も安定せず、最悪の場合、契約の継続が打ち切りとなる可能性もあります。プロスポーツチームや選手との契約には、大きなメリットがある一方、リスクがある点も理解しておきましょう。
アスレティックトレーナーとして収入をアップさせる手段として、フリーランスを目指すことも視野に入れておきましょう。
フリーランスは自分でサービスの価格を設定できるため、専門性と人気を高めていけば、相場より高い料金設定も可能です。
顧客からの人気を高めて集客を増やせば、セッションの値段も上げていけるため、収入もアップしやすいでしょう。
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